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視聴率が懸念されていた今年の大河ドラマですが、個人的には戦(いくさ)が始まってきて俄然血が騒ぎ面白くなってきました。同じことをご覧の皆さんも感じて下さり数字があがるといいなと期待しています。(^^)
さて、最初の戦いの保元の乱。これが何とも敵味方の関係図が皮肉。
親も子も兄弟もなく、血で血を争う非情な武士。…というと室町のあとの戦国時代を思い浮かべますが、今描写されている平安末の武士勃興の時代から既に始まっていたんですね。
…というかそれは、平将門の時代(以前、加藤剛主演で「風と雲と虹と」 という大河ドラマがありましたが)から既に親族で争っていましたが。大きな権力争いとなると、こんな非情なことになるから恐ろしい。
話を戻すと、次にすぐに勃発する平治の乱の方は、これは割と対立軸が判り易い。平氏vs源氏ですから。そしてここで平氏が勝利する。
しかし、保元の乱は、同じ階級、同じ一族の中で真っ二つに割れる。
・天皇方は、後白河天皇と崇徳上皇とに。二人は異母兄弟なんですが。
・藤原摂関家も、兄の関白・藤原忠通と弟の左大臣・藤原頼長に分かれる。
・平家は、清盛の伯父の忠正が裏切る。
・源氏はこれがまた悲惨で、息子・義朝と父・源為義とで敵味方に。
『ほんまかいな?』と思わず首をひねりたくなるほどに、ドラマとしては奇想天外で出来過ぎなほどの設定ですが、これがなんと立派に史実なわけです。
首を矢で刺され瀕死の重傷を負って、父・藤原忠実を最後に頼った息子・頼長を、藤原摂関家の責任を負わされるのが厭で忠実は邸に入れませんね。
命ぜられ、負けた伯父の平忠正を清盛が斬首。負けた父の源為義を義朝が斬首。
これらもいずれも何とも悲惨でドラマチックですが、保元物語によると史実。
事実は小説より奇なりという諺がありますが、まさにあてはまっている気が。
それにしても、今回、このドラマへの興味で初めて、今まで知らなかった平氏源氏およびそれをとりまく人物像をネットで調べてて、色々と勉強になります。
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