兄の演技力の凄さは前にお話しましたが、今日はその中で顔の表情に着目してみま
す。この表情が豊かでバリエーションがとても多いことに気がつくと思います。
皆さんは月刊誌9月号の「出演者の抜き打ち百面相選手権」をご覧になられたでし
ょうか。他の兄姉さんと比較してちょっと申し訳ないですが、4人の中ではその面白
い表情に一番変化があり、爆笑してしまうような色んな顔をしてくれていますよね。
兄にはそれこそ沢山の持ちネタの顔があります。そして多くの決め技の顔を持って
います。しかし、その決め技に固定されず、それこそ色んな楽しい顔をしてくれます。
このふんだんにある表情は毎日の放送の体操「あ・い・うー」に出てくることは皆
さんが承知している所です。失礼ながら、ちょっと小さめの目を思いっきりパッと見
開いて面白い顔をしてくれますよね。この体操の中にはこれに限らずそれこそふんだ
んに色んな表情が入っていて我々を楽しませてくれます。
よく日本人は欧米人から見て顔の表情が判りにくいといいます。確かに普段の日本
人は顔立ちの薄さのせいもありますが、表情がわりと地味目です。しかし兄を見ると
本当に様々な側面を見せてくれるため、これらを見たら欧米人もさぞかしビックリす
るのではないでしょうか。
そもそも、演技は普段の普通のくらしの中でとる表情よりも多少オーバーアクショ
ンにした方が面白いものです。我々はテレビの中に非日常なものを多少なりとも求め
ているわけですから、派手目の方がしっくりくるのです。兄の演技を見ると、非常に
メリハリが効いていて、これが地味でもなく派手過ぎることもなく、それこそ絶妙な
のです。また多くの被り物で登場してくれるクリップが多いのも嬉しいところです。
実は具体的な例をいうとこれも沢山あるのですが、大所の決め技の説明は後回しに
して、幾つかの例を今回はピックアップしてみます。
- 「どんどんゴロゴロ」寝顔の鬼が鼻提灯を出しているムニャムニャっとしたにや
けた顔が可愛い。
- 「そーっと・そっと」物を運ぶところの慎重な表情と、最後に笑い顔を細かく繰
り返す所の変化が見所。
- 「ねこなでちゃった」珍しい欧米人のカイゼル髭での登場。ちょっと気取ってニ
ッコリ辻オルガンを弾いている姿が貴重。
- 「シンデレラのスープ」鼠姿でのふてくされた珍しいポーズ。
- 「レインマン」きりりとした二枚目を気取っているかっこいい表情。青いリーゼ
ントスタイルが普段見れない貴重な映像。
舞の海ではないですが、それこそ百の顔を持つ男。表情の百貨店と言えましょう。
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