その51
初めてのあ・い・うーについて
投稿日:2002/08/04(Sun) 23:21:00


 さて、このファミコンビデオ鑑賞の感想のラストです。
 この中には見たかった「あ・い・うー」の体操が収録されています。前にコラムで「ぞうさんのあくび」から「あ・い・うー」に切り替わった正確な時期が判らないと書きましたが、やはり1996年度から替わったことがこれでやっと判ってホッとしました。
 勿論、体操自体は通常放送の中で既に行われていたでしょうが、この1996年5月4日の春ファミコンがコンサートとしては初お披露目の「あ・い・うー」だったかと思います。
 そして、その体操を見たところ、これが非常に新鮮で感銘を受けるものでした。

【登場と衣装】
 けんたろう兄とあゆみ姉の呼びかけで登場。タンブリング&バック転での弘兄のかっこいい登場ですけど、あれれっ、今は舞台を広く対角線に使って登場ですが、この時は舞台上手から下手に一直線。助走距離もちょっと短めのよう。
 服は、白ベースに黒が胸や肩に入ったちょっと昔のディズニー映画101匹ワンちゃんに似た上ジャージ。下は黒ジャージ。シンプルですが若々しさが引き立ってとても似合ってますね。

【体操の今との違い】
 まず、前半「あいうえお」の各台詞を言ったあと、ジャンプする所がありますが、この時には飛びあがってないですね。
 それから強烈な見所は、中盤、座っての「あいうえお五段表情」のところ。
「あ」:今よりももっとこう背筋を生かしてのけぞるような動作。とてもバネがよく効いてます。
「い」:ここが最大の今と違うポイントでしょう。今は頭を抱えて口を「い」の字にした驚いたような表情ですが、この時には左手を腰に、そして右手をグイッとサイドで曲げて横を思いっきり向いています。いやもう今と全然違うのでビックリ。
「う」:今はキュートに両拳を唇下の顎まで持っていってますが、この時には元気に弾けるように顎の下。
「え」:今はとぼけたような表情でピタリと静止ですが、この時には大ぶりに元気一杯の動作。顔も今のオスマシ表情ではありません。
「お」:これが今と一番近いでしょう。両手をちょっと段差をつけて爪のようにして正面でガオ〜のポーズを取りますが、今の顔のキュートな表情よりはもっと豪快さが出ていて「ウルフ弘兄」(別に千代の富士じゃありません)みたい。

【全体的に】
 いや今と大きく違うので非常にビックリしました。
 こう各身体の動きがゴツゴツしていて荒削り、どちらかというと紋切り口調の上ずった元気な大きな高い声、とても初々しく若々しく生まれたてホヤホヤですよ、という体操ですね。
 小さくまとめるよりはダイナミズムを優先し、元気さが溢れかえりもう力一杯やっていますという感じでとても好感が持てます。
 何かこう「みんな!新しい体操だよ!早く覚えてね!」と兄が大きな声で客席に語りかけているかのよう。
 そして、ビデオに映る会場の子供達もまだ日が浅い体操なのにとても楽しんで踊っている様子が見えて、ビデオを見る私も嬉しくなります。
 いやあ、しかしこの頃の兄の体操は今の円熟味を増した体操とはこれまた違った魅力があって「若獅子」もしくは「若鷹」(別にプロ野球選手なわけではないですが)のようです。


 ところで、この若かりし頃の弘兄の「あ・い・うー」を見ていて、BSおかいつの恵畑ゆうお兄さんを思い浮かべてしまうのはなぜだろう? この荒削りで初々しい動きが、二重映しのようにラップして見えてきてしまいます。若い頃から年を取るにつれて体操もやはり変化していくんでしょうね。ゆうお兄さんの体操もこれから長い経験を経て彼のオリジナリティを盛り込みながら進化の道筋を辿っていくのかもしれません。

 さて、考えてみると、この「あ・い・うー」は弘兄の体操兄3年目での誕生。現在(2002年夏)で7年目。兄と言えば「あ・い・うー」、「あ・い・うー」と言えば弘兄。体操を擬人化すると弘兄と共にずっと苦楽を共にして一心同体で歩んできたわけです。今回初期のビデオを見て、その長年の歩みを考えると、胸にジーンとするものが込み上げてくるようです。
 ああ、体操「あ・い・うー」よ、いつまでも永遠なれ。

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